タクテックスは1946年に私の祖父が英文タイピスト養成所を開いたのが始まりです。大正から昭和の前半にかけて、タイピストという職業は、専門の技術を備えた憧れの高給取りのイメージだったようです。当時は「モダン」という言葉で表現され、女性の社会進出のきっかけとなる職業の一つでもありました。今で言えば、最新ITを使いこなす「バリキャリ」といったところでしょうか。以来、事務所で使われる事務機器の販売とその修理を生業(なりわい)としてきました。
1973年には、工作機械を動かす数値制御装置に、データを入力するシステムを自社開発しました。当時のモノづくりの現場は、高度成長時代の終盤ではありましたが、まだまだ経験がもの言う世界。「早く、大量に」といった注文に応えることのできる数値制御という最先端の仕組みを、大企業だけでなく、中小の町工場でも「使いやすい形」でお届けすることができました。これをきっかけに、私たちは今でも日本のモノづくりの現場に関わっています。
こうした歴史を振り返ると、お客様よりタクテックスに対して「こんなことがあったらいいな」「これ困っているんだよね」というご要望を頂戴し、それに応え続けてきた社員・お取引先様がいたおかげで、創立より70年を迎えることができたのだと、感謝せずにはいられません。
父が社長になり、時代は平成になりました。
そして、今は私が経営者というバトンを引き継いでいます。
これからの時代は「ロボット」「IoT」「AI」「クラウド」「ビッグデータ」という横文字だらけのキーワードが並び、便利な反面どこか無機質な社会が広がりそうな気配です。しかし、どれだけ技術が進歩しても、新たな問題や要望は尽きません。
これからも、お困り事を解決し、皆様にとってお役に立てるタクテックスでありたいと思います。
2046年、お客様・社員・お取引先様と一緒に、タクテックスの100周年を迎えらえるように、お客様との今日一日を大切に、社員と一緒に「心と技術」を磨いてまいります。
これからのタクテックスにご期待ください。
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