アディティブマニュファクチャリング(AM)

アディティブマニュファクチャリング(AM)とは
付加製造(Additive Manufacturing)のこと。何もないゼロの状態から金属粉末や樹脂を少しずつ積み重ね、立体形状を作り上げる製造方法です。
3Dモデルをもとに、薄い材料の層を重ねて3Dモデルデータの形状を造形することから3Dプリンティングや積層造形とも呼ばれます。
AMのメリット
最大のメリットは、3D CADデータがあれば複雑な立体形状も造形できることです。材料から不要な部分を取り除く切削加工などの「除去加工」では、5軸加工機が必要であったり、切削工具が加工物に届くようにホルダやジグを選定する必要があります。これに対しAM技術は、ゼロから材料を積み上げるため、内部が空洞の部品や切削加工では届かないような入り組んだ形でも造形することができます。
これまで設備の問題や除去加工では不可能であった形が作れるようになり、新しいものづくりができると期待されています。
AMの課題
AM技術には「造形速度が遅い」「表面が粗い」「コストがかかる」といった課題があります。積層ピッチが小さく大型の造形物を作りには時間が掛かります。また、造形物の側面には層の断面が重なり、微細な段差ができます。その段差を取り除くために切削加工などの仕上げ工程が必要でその分、時間やコストが掛かります。
AM技術と切削加工のハイブリット加工
AM技術の課題を補うために各工作機械メーカーはAM技術と切削加工を組み合わせたハイブリットタイプの複合加工機をリリースしています。
AM技術によって金属材料をある程度の高さまで積み重ね、その表面を切削加工で仕上げることができます。